コーヒーストーリーの妻敬子です。
コーヒーマイスターとして、お店の研修部門を担当しています。
毎月の「コーヒーを楽しむ講座」や焙煎待機中でのお客様との会話などで、楽しいコーヒーライフの一端をご紹介しております。
ホームページでは、コーヒーにまつわるお話をさせていただいております。どうぞよろしくお願い致します。
「コーヒー豆をどのように保存すれば良いのですか?」
お客様から最も多い質問です。
ここで忘れがちな事実があります。正にコロンブスの卵。
焙煎したての新鮮なコーヒー豆を購入すること。
当然のことですが、古い豆ですと、いくら丁寧に保存してもダメですよね。 コーヒーを美味しい状態に保つということは、いわば劣化を遅らせるということです。
そのためのポイントを3点挙げます。
1.冷蔵庫など温度・湿度の低いところに保管すること。
コーヒー豆は高温下では、化学変化が早いので、温度管理をすることで、少しでも劣化を防ぎましょう。
保存温度と保存期間による、炭酸ガス残存量の変化
炭酸ガスは、香味成分を含んでいます。
SCAJテキストより(出典:国際コーヒー科学会議 1993年発表資料より)
2.密閉容器に入れること
コーヒーは、湿度や他の香りを吸いやすいので、密閉した容器に入れて保存して下さい。
3.豆の状態で保存すること
こちらは、出来ればの話ですが、粉に挽いてではなく、豆のまま購入されることをお勧めします。同じ重量のコーヒーで、粉と豆の状態で比較すると、表面積が数百倍違うそうです。粉にすると、当然、空気に触れる面積が増え、酸化が進みます。 ミルが必要となりますが、淹れる直前に挽かれるのが良いと思いますよ。
これらをまとめると・・・
密閉した容器に、豆のまま入れ、冷蔵庫に保存する。 粉に挽いた状態のものであれば、さらに温度の低い冷凍庫で保存する。
こんなことありませんか?
買ってきたばかりのコーヒーの袋を開けドリップする。
蒸らしのため、湯を注いだけれども、真ん中だけに湯が通ってしまい、膨らまない。
これは、コーヒー豆に含まれている炭酸ガスが少なくなっている、のが原因です。
炭酸ガスは、劣化を遅らせる要素の一つですから、そのコーヒーは、時間が経った古い豆である場合が多く、香りの成分がかなり減ってきていると考えられます。
コーヒーの新鮮さを測る一つの指標ともいえますね。